価値ある薬剤師になるために

■ 薬剤師になるには

平成24(2012)年4月以降、6年制の薬学教育を受けた薬剤師がそれぞれに地域社会で働きはじめています。 医療の高度化や医薬分業の進展に伴い、「医療の担い手」としての薬剤師には、従来の基礎薬学に加え、医療薬学の知識と技術が必須となりました。6年制教育はこうした社会的要請に応えたもので、長期の実務実習などをカリキュラムに組みこんでいます。
薬学系の学部学科を設置している大学は、全国に74校(国立14校、公立3校、私立57校)あり、定員は約12,000人となっています。
薬剤師になるには、これらの大学を卒業後、薬剤師国家試験に合格しなければなりません。平成25(2013)年3月に実施された薬剤師国家試験の合格者数は8,929人、合格率は79.1%でした。
薬剤師国家試験に合格すると、申請により、厚生労働省の薬剤師名簿に登録され、厚生労働大臣から薬剤師免許が与えられます。

■ 注目されるスポーツファーマシスト

また、2020年の東京五輪開催に向けて今後、活躍の機会が増えると予想されるのがスポーツファーマシストです。
病気やけがの治療のために、ドーピングを意図せず服用した薬で陽性となってしまう、いわゆる「うっかりドーピング」の防止や、学校教育の場における児童・生徒に対するドーピング防止教育・啓発活動もスポーツファーマシストの大切な役割です。公益財団法人日本アンチ・ドーピング機構(JADA)の公認スポーツファーマシスト約5,000名がすでに誕生し、健全なスポーツの発展に貢献しています。
※ 平成22(2010)年医師・歯科医師・薬剤師調査による。現在は30万人以上と推定される。